
| 名称 | ハルパー(アダマスの鎌) |
|---|---|
| 神話体系 | ギリシャ神話 |
| 所有者 | ヘルメス |
| 製作者 | 不明 |
| 形状 | 刀身が湾曲し、刃は内側 |
| 主な能力 | どんな硬い皮膚の魔物でも切り裂く |
ハルパーはギリシャ神話に出てくる伝令の神・ヘルメスの武器です。
まいヘルメスが英雄ペルセウスに貸して、メデューサ退治を助けたとも言われています
最高神の去勢、怪物の斬首。ギリシャ神話で最も多くの「不死者」を葬った武器。
それが、伝令神ヘルメスや英雄ペルセウスが振るったハルパー(ハルペー)です。
湾曲した独特な刃を持つこの「鎌」は、どんな硬い皮膚も切り裂き、神々の王ウラノスや、見た者を石に変えるメドゥーサの首さえも切り落としました。
「神殺し」の異名にふさわしい切れ味を持つハルパー。
クロノスの大鎌(アダマス)との関係や、その恐るべき能力について解説します。
ハルパー誕生秘話
神話に出てくるハルパーの製作者は不明です。
クロノスがウラノスを去勢して倒したアダマスの鎌もハルパーと同一視されることもあります。
ゼウスの父で前神々の王クロノス


アダマスの鎌は、クロノスが父親のウラノスを倒すために母ガイアから受け取ったと言われています。





ただしアダマスの鎌とヘルメスのハルパーが同一かは不明です
実はハルパーは紀元前のギリシャで実際に使われていた武器でした。
そのためか、ヘルメスのハルパーは「黄金のハルパー」と言われ、特別な武器とされています。
ハルパーの能力


ハルパーの能力は、どんな硬い皮膚の魔物でも切り裂く魔力です。
湾曲した独特の形状で、相手に引っ掛けて引き裂くように使用します。
ヘルメスからハルパーと隠れ兜(キュネエー)、アテナから青銅の盾を借りたペルセウスは、メデューサを直接見ないように隠れて接近。
ハルパーの形状を利用し、首を引っ掛けて引き裂いて無事に切り落としました。



ハルパーはギリシャ神話の中でも高い攻撃力を持った武器でした
実際に格付けするとハルパーは何位にランクインするのでしょうか?
気になる順位はギリシャ神話の最強武器ランキングの記事で発表していますので、合わせてチェックしてみてくださいね。
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ハルパーの所有者はヘルメス


ハルパーの所有者は伝令の神ヘルメスです。
しかし、一説ではクロノスからヘルメスに渡り、ペルセウスに貸出しされたとも言われています。
とはいえ、クロノスの武器はガイアから受け取ったアダマスの鎌と言われているので、ヘルメスのハルパーとは形状が同じでも別物だった可能性もあります。
クロノスがアダマスの鎌を使っていたのは神々の戦いティタノマキアが最後のようです。



ティタノマキアは覇権をかけたティタン神族とオリュンポス神族の戦いです


そしてヘルメスが最初にハルパーを使用したのはギガントマキアのようなので、時系列的には同一でも問題なさそうですね。



ギガントマキアはガイアの子供ギガースとオリュンポス神族の戦いです
英雄ヘラクレスが大活躍した戦いです


原初の神からの流れやギリシャ神話の神々の関係性(家系図)、武器との関連については「【武器で読み解く】ギリシャ神話の家系図!オリュンポス12神と英雄の神器を解説」で詳しく解説しています。
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ハルパーにまつわる神話


Sickle sword
ハルパーにまつわる神話をまとめました。
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クロノスがウラノスを去勢して覇権を奪った


Mutilasi Uranus
クロノスがウラノスを去勢して覇権を奪ったときにもハルパーが使用されたと言われています。
ただしクロノスの武器は形状が同じなだけで、ガイアから受け取ったアダマスの鎌であったと言われています。
クロノスとゼウスが戦ったティタノマキアでも、クロノスはアダマスの鎌を使用していました。
ただしティタノマキアでゼウス率いるオリュンポス軍に負けたあとはタルタロスに封じられ、その後のアダマスの鎌の使用についての話はありません。



アダマスの鎌がティタノマキアの後に、戦利品のような形でヘルメスのハルパーとして渡っていたら面白いですね
ギガントマキアではヘルメスが巨人ヒッポリュトスを倒した


The Battle of the Gods and Giants(17世紀)
ヘルメスはガイアの子供・ギガースとゼウス率いるオリュンポス軍との戦いで、巨人ヒッポリュトスを倒しました。
冥王ハデスの隠れ兜(キュネエー)を被ったヘルメスは、巨人を倒すのにハルパーを使ったと考えられます。
ギガースは神々ではとどめをさせないので、最後は英雄ヘラクレスが仕留めました。



ヘラクレスは人間ですが、最強の毒矢・ヒュドラの毒矢や、鎧よりも強いネメアの獅子の毛皮を身につけて戦いました
巨人アルゴスの討伐を成功させたヘルメス


Hermes Io Argos Staatliche Antikensammlungen
ヘラの神職についていたイオを見染めたゼウスは、妻のヘラに隠れてイオと交わります。
密通がバレそうになったゼウスはイオを牝牛の姿に変えて誤魔化そうとしますが、ゼウスの嘘を見抜いて牝牛を貰い受けたヘラ。
目が100個ある巨人アルゴスに牝牛を見張らせることにしました。
アルゴスの目は順番に眠るので、本体は常に起きていると言われています。
イオを心配したゼウスに命じられ、ヘルメスは笛(またはケリュケイオン)でアルゴスを眠らせてハルパーで首をはねてイオを無事助け出しました。
英雄ペルセウスに貸出し、メデューサ退治を成し遂げた


Perseus med Medusahuvudet(17世紀)
ヘルメスは英雄ペルセウスがメデューサを退治するときには、ハルパーやタラリア(翼がついたサンダル)、冥王ハデスの隠れ兜(キュネエー)を貸出しました。
毒蛇の髪の毛を持ち、イノシシの歯と青銅の腕、鱗の肌を持つメデューサは、その醜さで見た者を石にしてしまう怪物です。
ペルセウスはアテナに借りた青銅の盾に反射したメデューサを確認しながら、隠れ兜(キュネエー)で姿を隠しながら近づきました。
そしてハルパーをメデューサの首にかけて引き、無事に首を落とすことに成功したペルセウス。
故郷への帰り道、海辺の岩場に鎖で縛り付けられた美少女アンドロメダを見つけます。


Andromede(1936年)
アンドロメダは母親の不敬な発言「自分は神々より美しい」によってポセイドンの怒りを買い、生贄として海の怪物に捧げられていたのでした。
ペルセウスはアンドロメダを助けるためにハルパーで鎖を切り、怪物を倒しました。
その後、ペルセウスはアンドロメダを見捨てながら助けた途端に言い寄ってきた元婚約者をメデューサの首を持って石に変え、一緒に故郷へ帰りました。



ハルパーでメデューサを退治した後、ペルセウスはメデューサの首をアテナに献上
アテナはアイギスの盾にはめ込んだと言われています
ハルパーが現代作品に与える影響


ハルパーは、その独特な「鎌」の形状と「首を狩る」という神話の実績から、現代作品では「即死攻撃」や「特殊なクラス(職業)の武器」として描かれることが多いです。
ハルパーが現代作品に与える影響
「死神の鎌(サイズ)」のイメージソース


本来ハルパーは片手剣サイズですが、クロノス(時の神)が持っていた大鎌のイメージと混同され、ファンタジー作品では「巨大な鎌」として描かれることがあります。
「首を狩る」「命を刈り取る」という性質から、死神や闇属性のキャラクターが持つ武器の元ネタとなっています。
ゲームにおける「クリティカル」「即死」武器


RPGなどにおいて、ハルパーは「忍者」や「アサシン」などが装備する武器として登場することが多いです。
- 『ファイナルファンタジー』シリーズ
忍者などが装備できる武器として登場 - 『Fate』シリーズ
メドゥーサ(ランサー/アナ)自身が、自身の首を落としたこの「ハルパー」を武器として使用 - 『パズル&ドラゴンズ』
ペルセウスやヘルメスが描かれたイラストで、特徴的な湾曲した剣を持っていることが確認できる



ハルパーは、作品によっては「即死」の追加効果を持つように描かれることもあり、メドゥーサの首を切り落とした神話が反映されています
「不死殺し」のアイテム
ハルパーの「どんな硬い皮膚も切り裂く」という伝承から、通常の攻撃が効かない不死身の敵を倒すための「キーアイテム」として登場することもあります。
これはアダマスの鎌が不死の神(ウラノス)を傷つけた神話に由来します。



ハルパーはアダマスの鎌の神話やメデューサ討伐の実績によって、現代RPGでも高攻撃力のアサシン系武器として人気です
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