
| 名称 | パーシュパタ パシュパティ(獣の主)の武器 |
|---|---|
| 神話体系 | インド神話(マハーバーラタ) |
| 所有者 | 破壊神シヴァ 英雄アルジュナ |
| 製作者 | 破壊神シヴァ(あるいはシヴァの力そのもの) |
| 形状 | 矢・槍・剣など任意の武器 あるいは形を持たない「概念兵器」 |
| 主な能力 | 三界を滅ぼしかねない究極の破壊 (後世では全宇宙の終焉と解釈される) |
パーシュパタはインド神話に出てくる破壊神シヴァと英雄アルジュナの最も破壊的な武器です。
まいパーシュパタの名前はシヴァの異名「パシュパティ(獣の主=全生命の支配者)」に由来しています
ブラフマーストラが「物理的な破壊力」の極致であるのに対し、パーシュパタは「存在の根源」に干渉する力であり、神々の創造した存在であっても制御できないと恐れられました。
英雄アルジュナは破壊神シヴァからパーシュパタを授かりましたが、「人間相手に絶対に使ってはいけない(世界が滅ぶから)」と厳命されたため、人に向けて放たれたことはありませんでした。
全宇宙のあらゆる生命と存在を消滅させる最強クラスの破壊力について詳しく解説していきます。
パーシュパタ誕生秘話


Kiratarjuniya.
パーシュパタは、アルジュナがヒマラヤ山中での過酷な修行(タパス)の末にシヴァから手に入れたものです。



パーシュパタは破壊神シヴァが作った、あるいはシヴァの力そのものと言われています
大戦争(クルクシェートラ)を前にして、アルジュナは「師匠ドローナや不死身のカルナに勝つためには、通常の武器では足りない」と悟り、神々の武器を求める旅に出ました。
雷神インドラ(帝釈天)の助言に従い、アルジュナはシヴァを満足させるためにヒマラヤで苦行を始めます。
ある日、アルジュナの前に巨大な魔猪(ムカ)が現れました。
アルジュナが矢を放った瞬間、同時に茂みから現れた「山岳猟師(キラータ)」の矢も猪に命中して絶命。
「獲物を横取りするな!」とアルジュナは猟師と口論になり、ついには殴り合いの喧嘩に発展します。
しかし、どれだけアルジュナが攻撃しても猟師は傷一つ負わず、逆にアルジュナは子供のようにあしらわれてしまいました。
あまりの強さにアルジュナは「この強さは人間ではない…まさか!」 と気づき、土下座をして祈りを捧げました。
なんと猟師の正体は変装した破壊神シヴァだったのです。
シヴァはアルジュナの武勇と信仰心を認め、その褒美として最強の武器「パーシュパタ」を授けました。



パーシュパタとは、破壊神シヴァが司る究極の神聖兵器であり、正義と覚悟を備えた者にのみ許される「世界終焉級アストラ」なのです
パーシュパタの能力


パーシュパタの能力は、単なる破壊兵器の枠をはるかに超えています。
- 全宇宙のリセット
- 発動手段を選ばない
一度誤って解放されれば、三界(天・地・空)すら滅ぼしかねないとされ、後世では「全宇宙を終わらせる力」として語られることもあります。
マハーバーラタでは、アストラは本来マントラによって起動されるとされますが、後世の思想では「完全に体得した者は、意志や視線のみで神威を顕現させる」とも解釈されました。



つまり、極めれば「心(マインド)」「目(眼差し)」「言葉(言霊)」だけで発動可能とも言えます
インド神話で最強クラスのアストラは格付けするとは何位にランクインするのでしょうか?
気になる順位はインド神話の最強武器ランキングの記事で発表していますので、合わせてチェックしてみてくださいね。
おすすめ記事
▶︎【TOP12】インド神話最強武器ランキング!世界を破壊するチート兵器と神話


アルジュナはパーシュパタを生涯使わなかった(使えなかった)


Arjuna statue.JPG by Ilussion / CC BY 3.0
アルジュナは厳しい試練の果てにパーシュパタを会得しますが、実際には生涯使わなかった(使えなかった)と言われています。
シヴァはパーシュパタを授ける際、アルジュナに戦慄すべき警告を与えました。
「この武器を決して人間(格下)に向けて使ってはならない。もし弱き者に放てば、この武器は全宇宙を焼き尽くしてしまうだろう」
パーシュパタは「全宇宙の創造・維持・破壊」をすべて無に帰す力を持っています。
そのため人間同士の戦争で使用することは、核兵器で蚊を殺すために地球を爆破するようなものであり、決して許されない行為でした。
アルジュナはこの言いつけを生涯守り抜き、どんなに窮地に陥っても、カルナとの最終決戦であっても、この「世界を終わらせるボタン」を押すことはありませんでした。



この「持っているが、決して使わない」というアルジュナの精神力が、彼を真の英雄たらしめています
パーシュパタの所有者はシヴァ・アルジュナ


Bearded Shiva.(1940年)
パーシュパタの所有者は破壊神シヴァと英雄アルジュナです。
シヴァの武器
本来の持ち主はシヴァで、パーシュパタはシヴァの力そのものとも言えます。
シヴァが第三の目を開いて世界を破壊する際、このパーシュパタの力が具現化するとも言われます。
アルジュナは人間(半神)で唯一、パーシュパタの所持を許された英雄です。
アルジュナの武器
しかし、アルジュナはシヴァの言いつけを最後まで守り抜き、カルナとの決戦を含めて人間同士の戦争でこの「世界を終わらせるボタン」を押しませんでした。



もしパーシュパタを使っていればアルジュナは一瞬で勝てたでしょうが、世界も終わっていたでしょう
パーシュパタにまつわる神話


Abhimanyu Vadh.(19世紀)
アルジュナが唯一、パーシュパタの力を行使しようとした(あるいはその力を借りた)とされるのが、息子を殺した敵将ジャヤドラタへの復讐戦です。
「日没までにジャヤドラタを殺せなければ自害する」という誓いを立てたアルジュナですが、敵の徹底的な守りに阻まれます。
焦るアルジュナを、御者のクリシュナは夢の中でカイラス山(シヴァの住処)へと連れて行きました。
そこでアルジュナは再びシヴァ神とまみえ、パーシュパタのマントラとその使用法を再確認します。
目覚めたアルジュナは、パーシュパタそのものを発射したわけではありませんが、その「神域の集中力」と「シヴァの加護」を得て、不可能と言われたジャヤドラタの首を跳ね飛ばすことに成功しました。



パーシュパタそのものを発動したわけではなく、シヴァの加護と神域の集中状態を得た結果とも解釈されています
パーシュパタが現代作品に与える影響


パーシュパタは「使えば終わる最強兵器」として、とくに日本のゲーム作品で人気があります。
- 『Fate』シリーズ
アーチャー・アルジュナの宝具「破壊神の手翳(パーシュパタ)」として登場
「神性」を持つ相手や強敵に対して即死確率が上がるという、神話の「格下には使えない(=格上には最強)」設定を独自解釈した能力 - 『女神転生』シリーズ
シヴァ神の専用スキル等として登場することも
最強クラスの物理・万能属性攻撃とされる
「シヴァの最終兵器」「世界破壊級アストラ」の原型 - 『マギ』
神の力を行使する「禁呪」「極大魔法」として登場
正義・覚悟がなければ破滅する兵器という思想が、神話と類似している
ほかにも、ファンタジー作品に「世界を終わらせる“使ってはいけない武器”」や「最終決戦で「使わないこと」が英雄性を示す構図」への影響を与えています。



パーシュパタはファンタジー作品の“禁断兵器”概念の祖型とも言えます
インド神話最強ランキング
▶︎【TOP12】インド神話最強武器ランキング!世界を破壊するチート兵器と神話









