
| 名称 | カヴァチャ(黄金の鎧)とクンダラ(黄金の耳輪) |
|---|---|
| 神話体系 | インド神話(マハーバーラタ) |
| 所有者 | 英雄カルナ |
| 製作者 | 太陽神スーリヤ(生まれつき装着) |
| 形状 | 皮膚と一体化した黄金の鎧と耳輪 |
| 主な能力 | 神々の武器すら通じないとされる絶対級の防御 |
カヴァチャ&クンダラはインド神話に出てくる英雄カルナの防具です。
まい父・太陽神スーリヤの「神格エネルギーの直接投射」とされるカヴァチャ&クンダラは、カルナの肉体(皮膚)と一体化した絶対防御でした
カヴァチャ&クンダラがある限り、カルナは神々の武器ですら通じないと恐れられ、実質的な「不死身」の状態にありました。
しかし最終決戦の前、アルジュナの父である雷神インドラの変装による試練の結果によってカルナは不死性を失い、戦死する運命となりました。
カルナの高潔な精神(施し)を象徴する悲劇のアイテム・カヴァチャ&クンダラについて以下で詳しく解説していきます。
カヴァチャ&クンダラ誕生秘話


Surya Narayana.
カヴァチャ&クンダラは、父親である太陽神スーリヤからカルナが生まれる前に与えられた神の防具です。
クンティー(後のパーンダヴァ兄弟の母)が、好奇心から「神を呼び出すマントラ」を唱えると、太陽神スーリヤが現れました。



パーンダヴァ兄弟には有名な英雄でカルナの宿敵のアルジュナがいます
つまりカルナとアルジュナは異父兄弟だったのです
スーリヤはクンティーとの間に子供(カルナ)を授け、自身の力の一部を「鎧と耳輪」という形で与えて産ませました。
もしかすると未婚の母となる彼女を案じ、生まれた子供が誰にも殺されないようにしたのかもしれません。
つまり、カヴァチャ&クンダラは「父(太陽)が息子を守るための絶対の愛」の結晶であり、生まれながらの加護(ギフト)だったのです。
カヴァチャ&クンダラの能力


カヴァチャ&クンダラの能力は神々の武器すら通じないとされる絶対級の防御で、最大の特性は「装備」ではなく「肉体の一部」であるという点です。
- 物理攻撃無効
- アムリタに等しいと形容される不滅の加護
カヴァチャは剣、槍、弓矢はもちろん、神々のアストラ(召喚兵器)であっても、この黄金の輝きの突破は不可能と恐れられていました。
またクンダラには不死の霊薬アムリタに等しい加護があるとされ、これを身につけている限り、カルナの命が尽きることはないと言われています。
まさに「チート級」の防御性能ですが、それゆえに敵対する神々(特にインドラ)にとっては、どうしても排除しなければならない最大の障害でした。
インド神話で最強の防御力は格付けするとは何位にランクインするのでしょうか?
気になる順位はインド神話の最強武器ランキングの記事で発表していますので、合わせてチェックしてみてくださいね。
おすすめ記事
▶︎【TOP12】インド神話最強武器ランキング!世界を破壊するチート兵器と神話


カヴァチャ&クンダラの所有者はカルナ


Karna-kl.jpg
カヴァチャ&クンダラの所有者は英雄カルナです。
カルナの武器・防具
- カヴァチャ&クンダラ(防具)
- ヴァサヴィ・シャクティ(槍)
- ヴィジャヤ(弓)
- ブラフマーストラ(矢など)
カルナは太陽神スーリヤの子で、英雄アルジュナの兄にあたります。
ただし生まれてすぐに川に流されて捨てられたので身分が低く、さまざまなマントラを身につけますが、いくつもの呪いもかけられてしまったため、悲劇的な運命を辿ります。
カルナの複雑な出自とアルジュナとの宿縁


Karna and Arjuna.(1899年)
カルナはパーンダヴァ5兄弟(アルジュナたち)の母であるクンティーが、結婚前に「神を呼び出すマントラ」を試しに唱えてしまい、太陽神スーリヤとの間に産んだ子供です。
しかし未婚の母となることを恐れたクンティーによって、カルナは生まれてすぐに川へ流されてしまいました。
その後、御者(身分が低いとされる職業)の夫婦に拾われて育てられたため、本来は王族でありながら「御者の息子」として蔑まれながら育ちました。
ある武芸大会において、カルナはアルジュナに匹敵する弓の腕前を見せつけますが「御者の息子に王族と戦う資格はない」と侮辱され、挑戦を拒否されます。
このとき唯一カルナを認め、その場で「アンガ国の王」に取り立てたのが、反パーンダヴァ陣営の中心人物ドゥルヨーダナ(カウラヴァ家の長男)でした。


Duryudana, wayang kulit puppet, Java, collected in 1894, wood, rawhide, metal, pigment – Pacific collection – Peabody Museum, Harvard University – DSC06109.
以来、カルナは「俺の命も力も、全て友(ドゥルヨーダナ)のために捧げる」と誓い、生涯にわたってアルジュナたち正義の味方側と敵対することになります。



身分が低いことを偽ったため、カルナは師匠の呪いでブラフマーストラ発動の瞬間に呪文を忘れてしまい、アルジュナとの戦いで敗北してしまいました
カヴァチャ&クンダラにまつわる神話


カヴァチャ&クンダラの有名な神話は「インドラへのダーナ(施し)」による喪失です。
決戦が近づくある夜、父スーリヤがカルナの夢枕に立ち、 「カルナよ、インドラがバラモン(僧侶)に化けて、お前の鎧と耳輪をねだりに来るだろう。だが絶対に渡してはならない。それを失えばお前は死ぬことになる」と告げました。
しかしカルナは「父上、私は『施し』を誓った騎士です。もし望まれるなら、自分の命ですら差し出しましょう。断って汚名を着るくらいなら、死んだほうがましです」と答えました。
警告通り、インドラは老いたバラモンの姿で現れ「その黄金の鎧と耳輪を恵んでくれ」と物乞いをしました。
カルナは微笑んで承諾しましたが、防具は皮膚と完全に一体化していたため外すことができません。
カルナは迷わずナイフを取り出し、自らの胸と耳を切り裂き、血まみれになりながら鎧と耳輪を皮膚ごと剥ぎ取りました。
神々ですら目を背けるようなその壮絶な「施し」の精神に、インドラは感心して本来の姿に戻り、カルナの行為を称賛。
カヴァチャ&クンダラの代償として自身の最強兵器「ヴァサヴィ・シャクティ(一撃必殺の雷槍)」を授けました。
こうしてカルナは防御(カヴァチャ)と神の加護(クンダラ)を失う代わりに「必殺の攻撃」を手に入れ、人間として戦う英雄となったのです。



カヴァチャ&クンダラは武器ではなく、「カルナが神の子として生まれた証」であり、彼が英雄として生きるために捨てた、最後の神性だったのです
カヴァチャ&クンダラが現代作品に与える影響


カヴァチャ&クンダラは防御系アイテムの元祖として現代作品にも影響を与えています。



とくに日本では『Fateシリーズ』への登場で有名です
『Fateシリーズ』では、「日輪よ、具足せよ(カヴァーチャ&クンダーラ)」として登場。
圧倒的なダメージカット率を誇る宝具として描かれ、「剥がすには自傷が必要」という設定も忠実に再現されています。
「皮膚と一体化した鎧」「剥がすと弱体化する」という設定は、現代ファンタジー作品における「呪われた装備」や「生体装甲」のモチーフにもなっています。
インド神話最強ランキング
▶︎【TOP12】インド神話最強武器ランキング!世界を破壊するチート兵器と神話









